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あり、提供された試料は粒径1.00mm以上を71%占める粒状で微粉が少ない物質である。他の鉱さい同様に水分を殆ど吸収しないために液状化現象が発生しないものと考える。

 

(2) 試験項目
 試験は運送許容水分値(TML)[流動水分値(FMP)]の測定のみではなく、到着時の水分、粒度構成、嵩密度の測定の他有姿の写真撮影等測定に関連すると思われることはできるだけ実施することとした。
 中でも、運送許容水分値の測定には、対象物質により粒度構成が大きな影響を及ぼすことが予測されるので、粒度測定は必要不可欠と考える。特に、粗粒のみの物質或いは粗粒が共存する度合いの高い物質の場合には影響を受ける可能性が大と考える。

 

3.2.3. 試験方法
(1) 粒度測定
 粒度測定は、湿潤状態では適正な測定が不可能なため風乾後、二分器により縮分して供試料を作製し、JIS篩の26.5、19.1、13.2、9.50、6.70(3)、4.00(5)、2.00(9)、1.00(16)、0.500(32)、 0.250(60)、0.150(100)、0.105(150)、0.075(200)、0.053(270)、0.045mm(325mesh)を用い、15段階について測定を行なうが、篩は適宜各物質の粒度に適応した篩目を使用する。測定は、通常通り乾式法により行なうが、対象物質のうちレッドドロスは、小塊の周囲が粉末で覆われていたり、粉末が固い塊となっているので乾式法では分離が不完全なため、湿式法(水篩)により実施する。湿式法はただ水を流し込むだけでは、完全に粉塊の分離ができないので、ブラシ、ハケ等を用いて擦り落としながら篩分けを行なう。
 篩分けの手順は、先ず、使用する篩の重量を秤量し、篩目の粗いものを上にし順に重ねて一定量の試料を篩に移し入れ、乾式法または湿式法にて測定する。乾式法は電磁振動式篩分器を用いて20分間振動させ、篩分が終了したら各篩の重量を測定し粒度毎の構成比率を算出する。一方、湿式法は篩分けが終了したら60℃以下にて乾燥後、各篩の重量を測定し粒度毎の構成比率を算出する。

 

(2) 嵩密度測定
 嵩密度の測定方法は、試料を規定の容器に充填する際に、試料容器を搖動させずに注意し乍ら装入し、その質量をはかり容器の容積で除すれば結果が得られる方法が一般的である。しかし、今回は
JIS A 1210−”突固めによる土の締め固め試験方法”に規定された方法により行なう。
(A) 試験器具及び試験条件
a 試験器具:
10cmモールド内径100±0.4mm、容量1000±12cm3のものとする。
2.5kgランマ直径50±0.12mmで底面が平らな面をもち、質量2.5±0.01kg、落下高さ30±0.15mmで自由落下できる金属製のものとする。

 

 

 

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